皆さんこんにちは。文月です。
本日も引き続き「世界全史」について見ていきたいと思います。
この一連のエントリーは、私の読書備忘録を兼ねています。
一つ前のエントリーはこちらです。
本日も第5章「再編されていくユーラシア」から、中華世界の動きをみていきます。
目次
中華秩序の復活、明
東アジアを制覇したモンゴル人の元でしたが、宗教的な思想と結びついた農民による「紅巾の乱」により衰退します。
紅巾軍の反乱の中、農民出身の朱元璋(しゅげんしょう)が南京に明を建国。
明は、遊牧民の文化を排除して伝統的中華秩序を復活させます。
すなわち、朝貢貿易による東アジア世界の再編です。
これにより、元の時代に海を通じた世界商業の一翼を担った中華帝国は内側にこもることとなり、世界史の舞台から後退してしまいました。
明は船団により海には出ていましたが、これは結局朝貢国を増やすという目的のためだけのもの。
日本に対しても、足利義満に対して「日本国王」の金印を与えて冊封体制に組み入れています。
史上最大の中華帝国、清
17世紀、「李自成の乱」により明が滅亡すると、東北地方の女真族により清が建てられます。
女真族のヌルハチにより中国が征服されると、辮髪(べんぱつ、頭髪の一部を除いて全て剃ってしまい、残した部分のみ伸ばして三つ編みにする女真族特有の髪型)を漢人に強要して中国を女真化しようとします。
また、思想弾圧により官僚や知識人を迫害したりしますが、行政の主要ポストの半分に漢人を採用するなど、漢人の懐柔も図りました。
清の時代には、それまでの中華世界に含まれなかった台湾、チベット、内モンゴル、東トルキスタンなどを支配下として中華世界を史上最大領域に広げます。
この地域は、現在の中華人民共和国に引き継がれています。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
中華秩序を復活させて世界史から後退した明、史上最大領域を支配した清。
しかし中国の世界史からの後退は19世紀に悲惨な歴史となってしまいます。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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