皆さんこんにちは。文月です。
ちょっと、というか話題にするにはかなり遅れてますが、2019年のレシピ本大賞が発表されました。
今回紹介するのは、今年のレシピ本大賞で入賞した「その調理、9割の栄養捨ててます!」です。
この本すごく楽しい!
切り方や茹で方などのカテゴリ別に、どうやれば効率的に栄養がとれるか、どのようにしたら栄養が失われるのかというのが豊富な写真・絵とともにわかりやすく書かれています。
オビでも「納豆をあつあつご飯にのせて食べたら栄養がゼロ」とか「しょうがは加熱すると効果が30倍」など、びっくりするような記載が。
では、「その調理、9割の栄養捨ててます!」についてみていきましょう!
目次
「その調理、9割の栄養捨ててます!」の概要
本書の監修は東京慈恵会医科大学付属病院栄養部。
目次は次の通り。
- 切り方でこれだけ違った!損をしない、切り方のコツ
- 最大8倍以上お得!!栄養素を失わない加熱の法則
- 冷蔵庫に入れるの、ちょっと待って!食材を劣化させない保存テク
- スープに調味料、オイル 食べ方で栄養値が変わる絶対条件
- その常識が非常識?大事な栄養、捨てちゃダメ!
- TPOで賢く使い分け!どっちが正解?得する食材選び
目次を見てわかるとおり、「その調理、9割の栄養捨ててます!」は切り方や保存などのカテゴリごとに、「こうすればこの食材は栄養を最大限にとれる!」という本で、意外と今までなかった実用書ではないでしょうか?
たとえば、野菜には「生長点」があり、保存する場合はこの生長点を取り除かないといけないそうです。
生長点って?
生長点とは野菜がもっとも細胞分裂を行う箇所のこと。
野菜は収穫後も生きようとする力を持っており、放っておくとこの生長点に栄養を送り込み、野菜自体の栄養は減少していきます。
大根の葉は切り分けて保存するとか、そういう事ですね。
今までそういったことはやってはいましたが、このように「生長点」という観点からは考えてもみませんでした。
他にも「ジャガイモをチルド保存すると糖度が倍に」とか、「大根は加熱すると栄養価がほぼゼロに」など、目からウロコな知識が満載です。
特に、「あつあつご飯に納豆はダメ!」はかなり衝撃的です。
納豆の大事な成分の一つであるナットウキナーゼは70度以上で死滅してしまい、あつあつのご飯と混ぜてしまうとその恩恵を受けれません。
本書では40度~48度程度のご飯と一緒に食べることを推奨しています。
昔に比べて野菜や穀物の栄養が減少している!?
本書「その調理、9割の栄養捨ててます!」の冒頭で「野菜の栄養素が昔より激減している」と書かれています。
50年前に比べて、ニンジンのビタミンAは8割減、キャベツのビタミンCは約5割減、ほうれん草の鉄分も8割以上減。
日本人はただでさえ野菜不足がさけばれているのに、その野菜からも栄養が減っているなんて!
そうであるならば、少しでも効率よく、食材から栄養素を摂取する必要があります。
本書は軽い内容で気負わず手軽に参照できるので、効率的な栄養接種のためにぜひ手元に置いておきたい一冊です。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
毎年のレシピ本大賞の発表をいつも楽しみにしていますが、今年も見て納得、作って美味しいレシピ本が並んでいます。
本書はレシピ本というよりは副読本といった感じですが、こういう本はより美味しい毎日のため、その土台を支えてくれます。
読んでて目からウロコが何枚も落ちるので、単純に知識欲が満たされて本当に楽しい本でもありました。
毎日の栄養を気にする方にかなりオススメです!
本日もご覧いただきありがとうございました。
その他のレシピ本書評はこちらから。
今回ご紹介したレシピ本はこちら。