皆さんこんにちは。文月です。
本日も引き続き「世界全史」について見ていきたいと思います。
この一連のエントリーは、私の読書備忘録を兼ねています。
一つ前のエントリーはこちら。
本日からは第8章「イギリスがリードした「ヨーロッパの世紀」」に移ります。
目次
ヨーロッパ繁栄の19世紀史 消費社会・植民地・グローバリゼーション /筑摩書房/玉木俊明 |
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圧倒的な経済力によりイギリスが金本位制を主導
イギリスは、自由貿易を掲げて資本主義の地球化を主導します。
イギリスは自国に有利になるように、ブラジル、カルフォルニア、アラスカ、オーストラリアなどで立て続けに起こったゴールドラッシュを背景として金本位制を確立、金と交換できる兌換(だかん)紙幣を発行。
イギリスに続きドイツ、アメリカ、日本なども含む世界の主要国が金本位制を採用したことにより、世界の新たな経済的枠組みができあがります。
この時期、世界各地でゴールドラッシュが起こり、イギリスの経済的覇権確立の後押しをしました。
イギリスは、南アフリカのボーア人の国、トランスヴァールで金の大鉱脈が発見されたことにおよび、金欲しさになりふり構わない「ボーア戦争」を起こしてボーア人を力でねじ伏せます。
それだけ金が欲しかったのです。
イギリス資本輸出と帝国経済 金本位制下の世界システム /ミネルヴァ書房/尾上修悟 |
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蒸気船により小さくなる「海」
また、この時期にはヨーロッパで帆船から蒸気船への転換が進みました。
船は自然の力を頼りにする帆船から蒸気船に移行し、蒸気船も外輪式からスクリュー式に進化していきます。
海上輸送技術も向上し、輸送費用も半減します。
こうした海上輸送の発達により、移民船や客船での世界各地への移民が加速。
北アメリカをはじめアルゼンチン、ニュージーランド、オーストラリア他アジアやアフリカへの移民も進みました。
世界最大の民族移動が19世紀に行われたのです。
蒸気船により大西洋の一体化が進み、イギリス、アメリカを二極とするヨーロッパの強大化が起きました。
図説船の歴史 /河出書房新社/庄司邦昭 |
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終わりに
いかがでしたでしょうか。
イギリスの世界経済覇権や蒸気船の登場によって、ヨーロッパによる世界支配は加速していきます。
次回は、オスマン・トルコやムガル帝国などのユーラシア帝国の解体についてみていきます。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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